心とコトバ

 灰 色

 さみしがり屋のきみと
 さみしがり屋のぼく

 灰色の街では
 明日がまた来るのと同じように
 当たり前に結ばれた

 気がつけば
 いつもきみは隣にいた

 次の日も
 また次の日も
 理由なんて
 考えることなく

 ある日
 きみの姿が見えなくなった

 灰色の街では
 決して特別なことではない

 そう思っていたけど
 時間が過ぎていくほど
 胸の奥が音を立てて軋むんだ

 このとき
 さみしがり屋のぼくは
 初めてさみしさの意味を知った

ロケ地 * 東京都港区 <戻る